一ノ瀬うるはが4月22日夜に配信した『APEX Legends』は、兎咲ミミ、八雲べにとの3人でワールズエッジを回す約3時間39分のランク枠だった。タイトルだけ見るといつものAPEX配信に見えるが、始まってすぐの「白いスキンでそろえよう」という軽いやり取りから空気がかなりいい。久しぶりに白レイスを引っぱり出す流れだけで、もうこの日の雰囲気が見えていた。

この回で印象に残るのは、撃ち合いそのものの強さだけではなく、3人がずっと同じ速度でしゃべっていることだ。ゴリゴリのファイト構成で行くと言いながら、ポイント事情や今シーズンのプラチナ帯の重さをぼやいたり、ちょっとした雑談を挟んだりして、硬すぎないまま試合に入っていく。競技寄りの緊張感というより、息の合うトリオがランクで押し引きを詰めていく感じが気持ちよかった。

白レイスの入り方がそのまま今日のテンポになる

序盤は、うるはが「白レイスあるよね」と昔使っていたスキンを探し始めるところから始まる。懐かしいと言いながらレイスに戻る流れが自然で、編成相談まで含めて準備時間がちゃんと見どころになっていた。ファイティング構成だと笑い合いながらも、死んだら終わるよねと軽く釘を刺すバランスが、この3人らしい。

そのまま試合に入ると、プレデターの軌道に警戒して降下先をずらしつつ、アーセナルや保管庫まわりを触って装備を整えていく。派手に初動ファイトへ飛び込む回ではないが、危ない場所をさっと譲る判断が早いので、序盤のテンポが落ちない。無理をしないのに守り一辺倒にもならず、「行けるところではちゃんと行く」温度が最初から揃っていた。

アンチ読みと三つ巴で見えた立て直しのうまさ

中盤に入ると、配信の軸はアンチ読みとポジションの取り合いへ移っていく。字幕でも「激アンチ」「次のアンチ左潰さないと」といった声が何度も出ていて、ただ撃ち合うより先に盤面を見ているのが分かりやすい。ワールズエッジらしく縦の高低差や電車周辺の混戦が絡むぶん、移動判断が少し遅れるだけで一気に苦しくなる。そのギリギリを、3人で声を重ねながら越えていく流れがかなり見やすかった。

特に熱が上がるのは、屋上や建物まわりで別パーティーが絡み始める場面だ。アンチ外に落ちそうになるタイミングでも、誰を先に触るか、どこまで追うかを雑にせず、いったん巻く、位置を取り直す、ボイドを置くといった判断がすぐ出てくる。ひとりが無理をしたら崩れそうな局面でも、べにのカバーとうるはの引き判断、ミミの詰め直しが噛み合っていて、三つ巴のファイトがずっと散らからない。

終盤近くの押し返しも良かった。横からグレネードを入れられても慌てて黙るのではなく、「こっちもいる」「ボイド入る」「呼べる」と短く回して立て直していくので、見ている側も状況を追いやすい。終始わちゃっとしているのに、必要な言葉だけは抜けない。この手のAPEX配信でいちばん気持ちいい部分が、かなり素直に出ていた。

合間の雑談がトリオの距離感をやわらかくする

ずっと試合の話だけで押さないのも、この回の良さだった。べにの家でご飯でもいい、犬に触りたい、うるはさんはうちに来たことないよね、といった話が途中でぽろっと混ざると、ランクの張りつめ方が少しだけほぐれる。勝敗に直結する情報ではないのに、3人の距離感がそこで一気に見えるので、配信全体の温度がちょうどよく保たれていた。

ラーメンにご飯は行けるか、家系は合うか、という脱線も地味に残る。APEXの盤面が重い時間帯ほど、こういう他愛ない話が挟まることで見やすくなるし、実際この回も会話が沈まなかった。うるはの配信はもともと雑談の脱力感が強いが、今回はそこへミミとべにの返しが乗って、トリオ配信としての丸さがよく出ていた。

この回は、圧倒的な神プレイ一本で引っぱるタイプのAPEX配信ではない。その代わり、白レイスで始まる入り口の軽さ、ワールズエッジでのアンチ読み、横槍が入った場面の落ち着いた立て直し、合間に挟まる雑談まで、全部が同じ温度でつながっていた。うるはのAPEXを追っている人にはもちろん、ぶいすぽトリオ配信の空気を見たい人にもかなり渡しやすい一本だった。