パンの袋を開けた瞬間、対戦相手が決まる。兎田ぺこらが2026年5月16日に配信した一条莉々華とのコラボは、ポケモンパンをリアルタイムで開封し、出たシールのポケモンだけで『Pokémon Champions』の対戦へ向かう企画だった。概要欄にも、出たポケモンとその進化系・リージョン違いだけを使用でき、持っていない場合はリスナーからもらってよいというルールが明記されている。

この回が見やすかったのは、企画の入り口がとても単純なのに、後半へ進むほど勝負の情報量が増えていくところだ。序盤はポケモンパンを大量に並べ、どのパンから開けるかで笑う。中盤は引いたポケモンをどう育て、どの技を入れ、どの持ち物を持たせるかで視聴者の知識も混ざる。終盤は一条莉々華のかわいいメンバーと、兎田ぺこらの強そうな引きが、実際の対戦ではまったく違う表情を見せていた。

配信時間は約2時間20分。最初の数分では、ぺこらと莉々華が初めてのタイマンコラボではないかと話し、莉々華が緊張して寝られなかったと返す。そこから、以前莉々華がやっていた「ポケモンパンで出たポケモンだけ対決」をぺこらが面白がり、今回のコラボにしたという説明へつながる。概要欄のルールと冒頭のやり取りがそろっているため、企画の見方はすぐにつかめる。

この記事では、公式アーカイブ、概要欄のルール、配信字幕で確認できる会話を中心に整理する。配信内の自動字幕にはポケモン名や技名の聞き取り揺れがあるため、本文では確実に確認できる範囲を優先し、対戦の細部は「そういう流れだった」と分かる形に留める。大事なのは、勝敗の詳細な棋譜より、パンの運から始まった企画が、どうやって本気の読み合いへ変わっていったかだ。

ポケモンパンの開封が、チーム作りの入口になる

淡い水色の髪のオリジナル女性キャラクターがパンとシールカードを見せる配信部屋のイメージ
V-BUZZ独自作成のイメージ画像です。公式画像・配信画面ではありません。

冒頭のルール説明は、企画の強さをよく表していた。まずポケモンパンをカメラ前で開ける。出たポケモン、またはその進化系やリージョン違いだけが使える。どうしても持っていないポケモンは、リスナーから受け取ってよい。さらに、フラエッテの「えいえんのはな」は貴重なので、出ても今回は使用しない。概要欄に書かれた条件と、配信内の説明がきれいに一致していた。

このルールは、ただ縛りを増やすためのものではない。パンを買うところからすでに勝負が始まっている。普通のパンには1体分のシールが多く、パウンドケーキ系には1枚で2体出るものがあると話しながら、ぺこらはどのパンを開けるかを選んでいく。おいしそう、重い、甘そう、食べきれない分は冷凍する。対戦企画なのに、最初は買い物と食事の話としても楽しい。

ぺこらは大量のポケモンパンを見せ、「これだけあれば勝ったも同然」と気合を入れる。だが、すぐにパンの種類やシールの弾を気にし始める。新しいシールの弾なのか、以前の弾なのか。自分が狙いたいポケモンはどちらにいるのか。ここで、運だけの企画に見えて、実はどの袋を選ぶかにも少しだけ作戦が入ることが分かる。

開封前の会話では、ぺこらがマスター到達時のパーティーを見せ、5連勝したことにも触れていた。まだパンの中身は分からないが、本人の中には「勝てる構築」の記憶がある。その記憶を、シール運でどこまで再現できるか。ここがこの企画の芯になっていた。強いポケモンを引ければ有利だが、引いたものをどう使うかは別問題になる。

最初の大きな反応は、強そうな引きが出た時だった。字幕では、ぺこらが「カイオーガかよ」と驚き、伝説を使っていいのかと一瞬笑っている場面がある。もちろん、実際にどの個体を持っているか、ルール上どう扱うかは配信内で相談しながら進む。だが、この時点で視聴者は「これはぺこら側が相当強いのでは」と感じる。強いシールを引いた時の高揚が、企画の大きな山になる。

一方で、強そうなシールが出たからといって、すべてが簡単になるわけではない。配信では、持っていないポケモンをリスナーからもらう場面があり、交換や受け取りの手順も挟まる。ポケモンパンのシールは入口で、実際に対戦できる形にするには、ゲーム内で個体を用意し、技や性格、持ち物を整える必要がある。ここで視聴者参加の要素が無理なく入っていた。

莉々華側の様子も、ぺこらの通話越しに少しずつ伝わってくる。ぺこらは、自分が強い引きをしたことで後輩に負けていられないと意気込みつつ、莉々華がどれくらいそろっているのかを気にする。相手の開封結果が見えすぎないため、画面には小さな読み合いも残る。パンを開けている段階から、ただの同時作業ではなく、相手が何を持ってくるか分からない緊張があった。

この開封パートで印象に残るのは、ぺこらが食べ物を企画の小道具として使いながらも、食べきれないものは冷凍すると話しているところだ。大量に買ったパンをただ並べて終わりにせず、実際に食べながら味や重さへ反応する。ベーコンマヨカレーパン、クリームパン、パウンドケーキのような名前が出るたびに、対戦準備が生活感のある笑いへ寄っていく。

この生活感があるから、後半の真剣勝負も重くなりすぎない。出たシールで戦うというルールはゲーム的だが、そこにパンの甘さ、カロリーへの冗談、食べきれなさ、シール帳の話が混ざる。視聴者は「強い構築を作れるか」だけでなく、「次は何のパンを開けるのか」も気になる。企画動画としても、ライブ配信としても、入り口が広かった。

ただ、開封が長くなりすぎると対戦まで遠くなる。今回の配信では、最初に開ける数をある程度決め、足りなければ追加するという形にしたことで、だらだらしすぎなかった。パン3つ、パウンドケーキ3つという目安を置き、そこから必要に応じて広げる。ルールはゆるく見えて、配信の進行としてはきちんと区切りがあった。

初見で見るなら、この開封パートは飛ばさない方がいい。ここで出たポケモン、食べながらの反応、莉々華との通話、リスナーからの交換が、後の勝敗に全部つながっている。強い引きをしたのに勝てるとは限らない。かわいい引きに見えた相手が、対戦では強いかもしれない。その前振りが、パンの袋を開ける時間に詰まっていた。

リスナーと作る構築相談が、運企画を本気の対戦に変える

淡い水色と茶色の髪のオリジナル女性キャラクターが作戦ボードを囲む配信部屋のイメージ
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開封が終わると、配信の軸は一気に構築相談へ移る。ここからがこの回のもう一つの面白さだった。出たポケモンだけで戦うなら、引きの強さがすべてに見える。だが実際には、性格、努力値、技、持ち物、相手の予想まで考えないといけない。運で引いた素材を、視聴者と一緒に対戦用の形へ整えていく時間が長く取られていた。

ぺこらは、自分で分からない部分を率直にコメントへ聞く。どの技がいいのか、どの性格でよいのか、技の使用率を見た方がいいのか。字幕では「技のところからも使用率を見た方がいい」といったコメントを受け、なるほどと拾う場面がある。ここで、配信者と視聴者の関係が単なる応援ではなく、作戦会議の形になる。

特に、強そうなポケモンを引いた時ほど、構築相談は慎重になる。強い名前を持っていても、実際に持っていない、ルールに合う個体が必要、技をどうするか分からない、持ち物をどうするか迷う。ぺこらは勢いで「勝った」と言いながら、具体的な設定に入ると何度も細かく立ち止まる。ここが企画の温度差として楽しい。

中盤では、丸マインを入れるかどうか、スターミーを狙いたかった話、相手に炎タイプが来た場合の対策、地面技や岩技の選択などが続く。字幕には聞き取りの揺れもあるが、ぺこらが「相手に何が来るか」をずっと気にしていたことは分かる。パンの結果で手札は決まったが、戦い方までは決まっていない。そこを埋めるのが構築相談だった。

このパートは、ポケモンに詳しい視聴者ほど楽しいはずだ。技や持ち物の名前が次々出て、コメント欄の提案が流れ、ぺこらがそれを拾いながら調整する。だが、詳しくない視聴者にも分かりやすい。なぜなら、ぺこらが毎回「これでいいのか」「何にしたらいいのか」と口に出すからだ。専門的な判断が、声の迷いとして画面に出る。

配信後半の勝負を思うと、この相談時間はただの準備ではない。どのポケモンを残すか、誰を選出するか、相手に何がいるかを想像する時間があるから、実際の対戦での失敗や読み負けが効いてくる。もし構築パートがなく、いきなり戦っていたら、負けても「運が悪かった」で終わっていたかもしれない。今回は、自分たちで考えたからこそ悔しい。

莉々華側も、同じように作戦を考えている。通話の向こうで何を用意しているのか、ぺこらには完全には見えない。途中で莉々華がそろっていないポケモンの話をしたり、追加で開封する流れになったりするが、最終的なパーティーの中身は対戦まで明らかになりきらない。ここで、配信は開封企画から相手の手札を読む対戦企画へ変わっていく。

ぺこらの口ぶりには、先輩として負けられない気持ちも混ざっていた。後輩に負けていられない、これで負けたら恥ずかしい、でも自分は初心者だからという言い方も出る。強気と弱気が短い間隔で入れ替わるので、構築相談の時間も単調にならない。視聴者のアドバイスに乗りながら、本人の焦りが少しずつ増えていく。

この焦りは、ゲーム配信として大事だった。勝つための情報を集めているのに、情報が増えるほど迷う。持ち物を何にするか、技を消していいのか、努力値はどこに振るか。コメント欄の意見も一つではない。ぺこらはそれをすべて鵜呑みにするのではなく、笑いながらも選んでいく。完璧な構築解説ではなく、ライブ配信の相談として見やすい。

この章で注目したいのは、運企画が「運だけ」で終わらないことだ。パンで出たポケモンは偶然だが、その後の整え方は人の判断になる。強い引きをした人が勝つとは限らず、かわいい引きに見える相手でも、技や持ち物、読みで勝てる。対戦前からその前提が見えていたため、後半の3連戦にドラマが生まれた。

一方で、構築相談は少し前提知識が必要な時間でもある。ポケモンの対戦用語に慣れていないと、性格や技、持ち物の話は速く感じるかもしれない。ただ、今回の記事としては、その細部を全部追うより、ぺこらが視聴者と一緒に「引いたものをどう勝てる形へ変えるか」を考えていた点を押さえれば十分だ。そこがこの回の中盤の役割だった。

対戦直前には、プライベートバトルの入力やチーム選択でミスを恐れる場面もある。ここまで準備してきたからこそ、最後にチームを間違えたらすべてが崩れる。ぺこらが怖がりながら入力していくところは、対戦そのものの前にもう一段の緊張があった。パン、交換、構築、入力。勝負へ行くまでに、いくつもの小さな関門がある。

この中盤を見ていると、莉々華の企画力も見えてくる。元になった企画をぺこらが「天才」と受け取っているように、ポケモンパン開封と対戦をつなぐ発想は、配信の山を複数作りやすい。開封で運、構築で相談、対戦で結果、終盤で罰ゲームや次回の話。1本の配信の中で、場面が小気味よく切り替わる構造になっていた。

かわいい手札に翻弄される3連戦

光る卓上ステージで小さな駒を前に驚くオリジナル女性キャラクターたちのイメージ
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1時間34分台から、いよいよ莉々華との対戦が始まる。ぺこらは相手のメンバーを見ながら、誰を選べばいいのか迷う。ここまでの準備で強い手札を持っているはずなのに、実際に相手のパーティーが見えると簡単ではない。莉々華側には、かわいい印象のポケモンが並んでいたようで、ぺこらは「かわいいの当たりすぎ」と何度も反応していた。

ところが、そのかわいさは弱さではなかった。1戦目では、混乱やブースターまわりの展開が大きく絡み、ぺこらは「行けそうだった」と言いながら敗れる。字幕では、莉々華が勝ったこと、ぺこらが接戦だったと悔しがること、コメント欄から「あんなに強いシールで負けたのか」といじられることが続く。パンの引きが強そうだった分、負けた時の笑いも大きい。

この1戦目でよかったのは、負け方が一方的ではなかったことだ。ぺこらは途中で勝負になっている手応えを持ち、混乱や行動順に大きく反応している。莉々華も、勝ち逃げしたいと言いながら、もう一度戦う流れに乗る。単なる先輩後輩の接待ではなく、互いに本気で勝ちたい形になっていた。

2戦目へ入る前、ぺこらはもう一度構築や選出を考え直す。さっきのパーティーはどうしたのかと莉々華に突っ込まれ、ミスっていたからやめたと返す場面もある。ここで、さっきの負けを受けて戦い方を変えようとしていることが分かる。配信の流れとして、1戦目の結果が次の判断へつながっていた。

2戦目でも、莉々華側の戦術がよく効いていた。字幕では、火傷、混乱、ヤドラン、ブースター、ルカリオらしき名前が出て、ぺこらが何度も「やばい」と声を上げる。自分のポケモンが落ちるたびに反応し、相手の読みや交代にも振り回される。かわいい手札だと思っていた相手が、実際にはなかなか嫌な動きをしてくる。このギャップが面白い。

ぺこらは、相手のブースターを「かわいいくせに強い」と受け止めていた。ここはこの回の象徴に近い。ポケモンパンのシールで出たかわいいメンバーが、対戦ではきちんと勝ち筋を作る。見た目の印象と戦闘での強さがずれるほど、運企画の面白さが増す。莉々華側の引きが、結果的に対戦の主役になっていた。

3戦目では、罰ゲームの話も見えてくる。負けたら莉々華の限界飯が絡むような会話があり、ぺこらは「負けないと思う」と強気に出る。だが、対戦が進むにつれて、相手のヤドランやブースターの強さ、交代読み、耐久、状態異常が効いてくる。ぺこらは何度も「勝ちたい」と言いながら、最後まで焦りを隠せない。

この終盤の対戦で印象的なのは、ぺこらが考えすぎて時間や行動を失うような場面まで笑いになっていることだ。字幕では、引くのか突っ張るのかと迷い、考えているうちに負けたような反応が出る。対戦ゲームではよくある焦りだが、配信として見ると、本人の声がすべて見えているので非常に分かりやすい。

最終的に、ぺこらは莉々華に3連敗する流れになる。ここで大事なのは、結果がただの負けで終わっていないことだ。ぺこらは莉々華の読みがうまかったことを認め、自分はポケモンを引いた時点で勝てるはずだと思っていたと振り返る。炎さえ来なければ勝てると思っていたが、その炎への対策も考えていた。それでも抑え込まれた、という整理がある。

莉々華側も、勝因を運だけにしない。最後の方で引いたヤドランが効いたことを話しつつ、それが先輩の一言のおかげだったような会話も出る。パンの引き、相談、読み、状態異常、交代。どれか一つではなく、いくつもの小さな要素が重なって勝敗が決まった。だから、ぺこらも悔しがりながら楽しそうだった。

3連敗という結果だけを見ると、ぺこら側が一方的に負けたように見えるかもしれない。しかし配信の印象は、そこまで重くない。強い引きをしたのに勝てなかった悔しさ、莉々華のかわいいポケモンに翻弄される笑い、リスナーと一緒に作った構築がうまく刺さらないもどかしさ。負けが、企画の後味として残っている。

一条莉々華の立ち回りも、ここで強く印象を残した。先輩相手に遠慮しすぎず、勝ち逃げしたいと笑い、罰ゲームの話も出し、対戦では読みを通す。ぺこらが「リリカちゃんうまかった」と認める終盤の言葉は、単なる社交辞令ではなく、3戦を通してそう見えたから出ている。かわいい引きから強い試合を作ったのが、この回の莉々華の見せ場だった。

ポケモン対戦に詳しくない読者でも、ここは十分追える。細かい技名より、ぺこらがどこで焦り、どこで勝てそうだと思い、どこでひっくり返されたかを見ると分かりやすい。対戦画面の情報を全部読まなくても、声の温度で状況が伝わる。ライブ配信の強みが出ていた。

運任せで始まり、次も遊びたくなる企画で終わった

配信後の部屋で余ったパンと作戦ノートを前に笑うオリジナル女性キャラクターたちのイメージ
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対戦後、ぺこらは「絶対勝てると思ったのに」と悔しがりながら、ミスが多かったとも振り返る。強いシールが出たこと、視聴者と一緒に構築したこと、途中で勝てそうな場面があったこと。その全部があるから、負けた後の言葉に実感があった。単に運が悪かったのではなく、勝てると思った勝負を落とした悔しさだ。

それでも、配信の終わり方は明るい。ぺこらは莉々華の企画を改めて面白がり、ポケモンパンの運を使う遊び方がよかったと話す。余ったパンがまだたくさんあることにも触れ、またこういう形で遊びたいという話へつながる。負けたから終わりではなく、負けたからこそ次に強くなりたいという締め方になっていた。

この振り返りでは、ぺこらが「初心者だから」と自分を少し下げる言い方をしながらも、次は強くなりたいという方向へすぐ戻っているのが印象的だった。負けを軽く流すのではなく、ミスが多かった、焦りすぎた、でも楽しかったと順番に言葉にしている。配信後半の字幕でも、リスナーへアドバイスのお礼を言い、乾杯ではなく完敗だったと笑いながら受け止める流れがある。結果への悔しさと、企画への満足が同じ段落に並んでいた。

終盤では、選ばなかったパンを開けたら別のポケモンが出たという話もある。最後に丸マインが出た一方で、別の袋ならスターミーだったかもしれない。ぺこらは、その「左を引いていたら違ったかも」と考えられるところも面白いと話していた。これは、この企画の良さを端的に表している。結果が決まった後も、開けなかった袋に物語が残る。

ポケモンパンの企画は、対戦前だけでなく対戦後にも余韻を作る。何を引いたか、何を引かなかったか、もし別の袋ならどうだったか。普通の対戦なら、構築とプレイングだけで振り返るところを、ここでは買ったパンの並びまで思い出せる。運の入口が、最後まで話題として残っていた。

さらに、残ったパンの存在が次回性を生んでいる。配信内では、食べきれない分は冷凍すると話していたが、終盤でもまだパンが余っていることに触れている。これは単なる小ネタではなく、企画の継続しやすさにも関わる。次にまた開封すれば別の手札になるし、同じ相手でも違う勝負になる。強いシールを引いたのに負けた今回の結果があるから、次は弱そうな引きでも勝てるのか、逆に莉々華がさらに強くなるのかという想像が残る。

また、莉々華との関係性も、この回の大事なポイントだった。冒頭では、初めてのタイマンコラボかもしれないと話し、莉々華は緊張していた。ところが終盤には3連勝し、ぺこらに限界飯の話を振れるくらいの距離になっている。2時間20分の中で、先輩後輩の緊張が、対戦相手としての遠慮のなさへ変わっていく。

ぺこらも、莉々華をただ後輩として扱っていない。負けた後に、読みがうまかった、ヤドランやブースターが強かった、また遊ぼうと話す。相手の勝ちを認める言葉がきちんとあるので、敗北が笑いだけで消費されない。ポジティブな悔しさとして残るのが、このコラボの後味だった。

視聴者参加の面でも、良いバランスだった。リスナーからポケモンをもらえるルールがあるため、視聴者は単なるコメント係ではなく、企画の成立に少し関わる。さらに、技や構築の相談でもコメント欄の知識が使われる。もちろん、最終的に操作して選ぶのはぺこらだが、配信全体として「みんなで勝とうぜ」という言葉が無理なく見える作りになっていた。

概要欄の時点で「持っていないポケモンはリスナーさんにもらっても可」と書かれているため、この参加性は偶然ではなく企画に組み込まれている。配信中に交換や受け取りが挟まると、進行は少しだけゆっくりになる。けれど、その手間があるから、視聴者はただ勝敗を眺めるだけではなく、手札作りの一部を見届けることになる。ライブ配信でやる意味がここにあった。

対戦ゲームの企画では、準備が長いと本番まで遠く感じることもある。今回も、開封と構築相談に長めの時間を使っている。ただ、その長さは弱点というより、企画の仕組みを見せるための必要な助走だった。パンを選び、シールを確認し、持っていないポケモンを探し、技を相談し、ようやくバトルへ行く。視聴者はその過程を見ているので、3連敗という結果にも「なぜそうなったか」を一緒に考えられる。

ただし、今回の配信は短い切り抜きだけだと魅力が少し伝わりにくい。開封、構築、対戦、振り返りが順番につながっているから面白い回だ。カイオーガらしき強い引きに驚く場面だけでも笑えるし、3連敗の結果だけでも見出しになる。けれど、その間にある相談や迷いを見ないと、なぜ負けが悔しく、なぜ莉々華の勝ちが気持ちよく見えるのかが少し薄くなる。

初見者向けに見るなら、冒頭のルール説明、開封で強い引きが出るところ、中盤の構築相談、1戦目の接戦、終盤の3連敗後の振り返りを押さえると、この回の形がつかみやすい。概要欄にもルールが整理されているため、先にそこを読んでから見ると、出たポケモンだけで戦う制約の意味が分かる。

記事として整理すると、この配信は「ポケモンパンを開けたら面白かった」だけではない。商品のシール運を、ゲーム内の構築と対戦へつなげ、視聴者の交換やアドバイスも組み込み、最後に先輩後輩の勝負として回収した。企画の入口が軽いから見始めやすく、終盤は思ったより真剣に悔しくなる。そこが強かった。

兎田ぺこらの配信としては、強気な前振りと負けた後の悔しがり方がよく出ていた。一条莉々華の配信者としての面白さは、企画の持ち込みと勝負どころの遠慮のなさに出ていた。2人の役割がはっきり違うので、コラボとしても見やすい。ぺこらが騒ぎ、莉々華がかわいい手札で勝ち切る。その構図が最後まで崩れなかった。

また、ぺこら側のリアクションは、負けた相手を持ち上げるだけではなく、自分がどこで焦ったかを言葉にする方向へ向いていた。終盤では、考えすぎたこと、6体をきちんと戦わせられなかったこと、ミスが多かったことを笑いながら振り返る。勝った莉々華を褒めつつ、自分の改善点も残すため、次の対戦企画へつなげやすい終わり方になっている。

莉々華にとっても、このコラボは良い見え方だった。自分発の企画を先輩が面白がって採用し、その場で勝ち切り、最後にはまた遊ぼうと言われる。配信の前半では緊張を口にしていたが、後半には罰ゲームの話まで無理なく出せている。視聴者から見ると、先輩に甘えるだけではなく、ゲームで結果を出す後輩として印象が残る。

次に同じ企画をやるなら、パンの種類を変える、参加人数を増やす、罰ゲームを最初から決める、引いたポケモンの見せ方をさらに整理するなど、広げ方はいくつもありそうだ。ぺこら自身も、まだポケモンパンが余っていること、いずれ強くなりたいこと、またこういう遊びをしたいことに触れていた。単発で終わっても成立しているが、シリーズ化しても面白い形が見える。

今回の配信は、少し長い構築相談や対戦用語の多さで、人によっては途中が難しく感じるかもしれない。それでも、ルールの分かりやすさと2人の反応の良さで、全体は把握しやすい。パンを開ける運、視聴者と作る準備、莉々華の読み、ぺこらの悔しさ。最後に残るのは、勝ち負けより「この条件でまた見たい」と思える企画の手応えだった。

もう一つ残るのは、公式情報の扱いが分かりやすかったことだ。概要欄では、使用するゲームとして『Pokémon Champions』の公式サイトが案内され、コラボ相手として一条莉々華のチャンネルも置かれている。この記事ではそこに、ぺこらと莉々華それぞれの公式プロフィールやXも参考リンクとして補った。配信を見たあとにどこを確認すればよいかが迷いにくく、企画の面白さだけでなく視聴後の導線も整えやすい。

配信本文の根拠としても、冒頭のルール説明と終盤の振り返りが両方あるのは助かる。冒頭では、リアルタイム開封、進化系・リージョン違いの使用、リスナーからの受け取り、貴重な個体を使わない配慮が語られる。終盤では、莉々華の読み、ヤドランやブースターの強さ、ぺこら自身の焦りとミス、また遊びたいという感想が出る。最初と最後を押さえるだけでも、この配信が何をやって、どう終わったかが見える。

この回を記事化する価値は、単に大手ホロライブ同士のコラボだからではない。企画の発想、配信中の進行、視聴者参加、ゲーム対戦、先輩後輩の距離が一本の流れになっていたからだ。短い告知や単発の勝敗だけなら日次まとめ向きだが、今回は開封から3連戦までの変化があり、本文で場面ごとに整理する意味があった。

最後の温度も、必要以上に大げさではない。ぺこらは悔しがり、莉々華はうれしそうに勝ち、視聴者は強い引きで負けたことをいじる。そこに、次はもっと強くなりたい、またこういう遊びをしたいという軽い余韻が乗る。ポケモンパンという身近な小物から始まった企画が、対戦配信としてきれいに締まった。そこが、この2時間20分を振り返るうえで一番気持ちよく残る部分だった。