轟はじめが2026年4月30日深夜に配信した「【いえのあじ】それってどんな味?【轟はじめ/ReGLOSS】」は、短編ホラーの軽い入口から、家族のルールと町の不穏さへ踏み込んでいく約72分の実況だった。概要欄ではSteam『いえのあじ | A taste of home』のストアページが案内されており、本人も冒頭で「5月4日まで配信できない」と話していた予定の合間に、できそうな短編ホラーを見つけてきたと説明している。

最初は音量調整や「家の味って、おふくろの味ってやつなのかな」といった軽い反応から始まる。ただ、ゲーム内で「友達を作ってはいけない」「外の人間は正直信じるな」といった張り紙が出たあたりで、はじめのツッコミも少しずつ怖がりへ寄っていく。配信の入りは穏やかなのに、画面の情報が一つ増えるたびに声の調子が変わっていくのが、この回の分かりやすい引きになっていた。

家の中の違和感を拾いながら進む

序盤で印象に残るのは、家の中を調べるテンポだ。小学生の部屋に貼られたルール、妙に多い張り紙、母親のメモ、冷蔵庫を開けられない状態、そして食卓に出された「硬くて臭くてまずい」肉。はじめはひとつずつ「どんな肉なの」「大丈夫な肉なのかな」と反応し、怖い情報を見つけた時だけでなく、日用品や宿題の場面にも細かく声を置いていく。

この細かい寄り道があるので、家の異常さが説明だけで終わらない。知らない人の写真が玄関に飾られている場面では、すぐに「お母ちゃんとかじゃないの」と疑問を出し、外に出た後も近所の人の話からトンネルの奥の匂いへ話がつながる。字幕で追うと、冒頭のやり取りから家の探索、外の町へ出る流れまで、かなり小まめに違和感へ反応しているのが分かる。

怖がり方も一辺倒ではない。勉強机で漢字や計算に寄り道したり、家の広さや調味料の置き方に反応したり、まだ大きな脅かしが来ていない段階でも話が途切れにくい。ホラーゲームを急いで進めるより、画面にあるものへ一度声をかけてから進むので、視聴者も一緒に部屋を見回している感じで入れる。

友人宅の遊びから、不穏さがはっきり変わる

友人のカズヤの家へ向かう場面では、一度だけ外出を許されるような形で話が動く。ここで遊ぶミニゲームはジャンプの勢いが強く、はじめも「思ってるほどすっごい飛ぶ」と笑い気味に驚いていた。重たい家の探索から少し離れたように見えるが、その後の事故物件検索で一気に話の見え方が変わる。

カズヤの家を調べても何も出ない一方で、主人公の家を検索すると殺人や遺体発見を思わせる情報が出てくる。自動字幕では聞き取りづらい部分もあるが、はじめ自身も「日本語がちょっと分からない」と言いながら、出てきた文字の不穏さを拾っていた。ここで友人との遊びが、単なる休憩ではなく家の秘密へ近づく導線になっている。

帰宅後の宿題パートもよかった。最初は普通の問題に見えて、食事中に鳴った音や「いないはずの人」を問うような内容へ変わっていく。はじめが「僕しか知らないのに問題文に書いてあるわけがない」と反応した場面は、ゲーム側の違和感と実況者の気づきがきれいに重なるところだった。恐怖演出そのものより、何がおかしいのかを言葉にする間が残るので、じわじわ怖くなる。

封印された部屋と日記で話がひっくり返る

配信後半は、封印された部屋に入ってからの密度が高い。大量の漂白剤、古い禁忌の本、特殊な作業を思わせる資料、そして日記。はじめは怖がりながらも、文面から「やっぱ食ってんな」「知らない人は本当の両親なのでは」と整理していく。単に悲鳴を上げるだけではなく、分かったことをその場で言い直すので、重い展開でも筋を見失いにくい。

日記で、主人公の本当の家族、子どもへの執着、近所の子どもたちの行方まで見えてくると、序盤の肉や張り紙、玄関の写真がつながる。概要欄には短編ゲームとして案内されているが、実際の配信ではこの後半の読み上げがかなり重要だった。はじめも「もう終わりだ」「持ってきた、って」と引っかかった言葉を繰り返し、情報の怖さをそのまま反応に変えていた。

そのまま友人を助けに行くか、警察へ通報するかの分岐へ入る流れも見やすい。先にカズヤを助けに行く選択では、思った以上に救いのない結末へ進み、通報ルートでは隠れながら警察を待つ場面で声が一段と忙しくなる。しゃがむ、音を立てない、隠れる場所を探すという操作の焦りが、そのまま実況の言葉数へ出ていた。

分岐回収まで見せる、短編らしい濃さ

一度エンディングに入った後も、はじめは別の結末を探しに戻っている。包丁を持って立ち向かうルートを見つけた場面では、恐怖に耐えるだけでなく「僕は勇気を出して立ちました」と受け止めていた。ただし、こちらも完全なハッピーエンドではない。カズヤを救えなかったこと、自分の手で殺し側に回ってしまったことが残る結末で、配信の最後には「結構怖いな、このゲーム」と素直に漏らしている。

この回は、派手な絶叫だけで押すホラー実況ではない。冒頭の軽い雑談、家の中の観察、友人宅での遊び、日記を読む時間、分岐の選択が順番に積み上がっていく。少し字幕が聞き取りづらい箇所はあるものの、はじめが画面の情報をすぐ言葉にするため、短編ホラーの筋を追いやすい。

最後は「怖かった。普通に怖かった」と振り返りつつ、配信できそうなタイミングがあればまた配信すると軽く話して締めていた。GW中の予定が詰まっている中での短めの枠だが、1時間強で序盤の違和感から分岐回収まで見られる。轟はじめの反応の速さと、怖い情報を笑いに逃がしきらず拾っていく見方が合ったホラー回だった。

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